「散歩」-月極駐車場

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月極駐車場が好きだ。

時間貸しパーキングではない、月極駐車場。関西地区ではモータープールと呼ばれることも多い。

コンクリートで舗装されたところよりも、砂利の路面が好きだ。

それも、きちんと管理が行き届いておらず、あまり出かけることがないと思しき車の周りに草がボウボウと生えていたりすれば、なかなかの高得点。

その引きこもりの車は、できるだけ旧い車種が良い。ふた桁のナンバーだったり、屋根前部に長いアンテナが付いていたり。

それも、ハチロクだとかシルビアだとか、そんな、漫画の主役級の存在になれるようなかっこいいヤツよりも、カムリだとかコロナだとか、昭和後期から平成初期にかけての「ぼくんちのパパのくるま」の代表格だったであろう、地味めなセダンスタイルのヤツが良い。

車に興味がなければ、たぶん名前さえ、なんとなくしか知らないような。みんなが知っているカローラだとかブルーバードだとかは、少し得点が低い。

小学6年生まで住んでいた家の裏にも月極駐車場があった。我が家の車であるファミリアもそこに駐在していた。

その月極駐車場が、毎日の遊び場だった。

いや、もちろん駐車場で遊んではいけないのだが、平然と遊んでいた。砂利だったので石もコロコロ転がっていて、たくさんある石の中から大きめの石を拾って隅に除けるという、迷惑なのだか親切なのだかよくわからないことをしていた。

そして、その拾った石の中でもお気に入りの形のものに「バファリン」と名付け、それを手に持っていれば防御率だか攻撃能力だかが上がるという設定を付けるという謎の遊びをしていた。

『ポケットモンスター』の進化アイテムのようなものと仮定していたのだ。無論ただのデカい石なのでなんの効力もないし、飽きたら捨ててしまう。

コンクリートよりも砂利のほうが好きだと書いた理由にのひとつには、そんな回想もあるのかもしれない。さすがに今は、石を拾って名付けたりなどはしないが。そんなことをしていたら職務質問を受けてしまう。

そして今、マツダ・ファミリアを月極駐車場で見かけたら…………なかなかの高得点だ。

当時はカローラやブルーバードと同じくらい有名だったファミリアだが、今その姿を見ることはほとんどないし、私より下の世代にはデミオの名前のほうがよっぽど有名だ。そして、珍しくファミリアを見かけた際にはいつも、こう思うのだ。

「目立たない車だなあ」

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Pullerna
サブカル中二病系。マンガとかエッセイとか日記とか。思いつきで行動します。無謀にMOVE ON。

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